徳島県の「春にんじん」は、出荷量日本一。 年間のにんじん収穫量についても徳島県は北海道、千葉県に次ぐ3位とにんじんの一大産地です。県産「春にんじん」は、甘くて柔らかく、美味しい味わいであることが有名ですが、どのようにして栽培されているのでしょうか?その秘密に迫るべく、県内でも特に「春にんじん」の栽培が盛んな板野郡の生産者の方にお話をお伺いしました!
板野町の「春にんじん」生産者(竹谷さん)にインタビューしてみました
◆にんじん生産に取り組むこと約20年だという板野町のにんじん生産者・竹谷さん
3月中旬から5月の上旬にかけて栽培に取り組み、JAを通じて市場から県内をはじめ、関東・東北・関西など日本全国に向けて美味しいにんじんを届けていらっしゃいます。また、「彩誉」、「紅うらら」や「紅ひなた」など時期に応じて様々な品種を育てているとのこと。
そんな竹谷さんににんじん栽培についてお伺いしました。
ー徳島県産「春にんじん」の魅力はどういったことろでしょうか?
「徳島県はトンネル栽培が主流です。トンネル栽培では露地栽培と比べてじっくりと時間をかけて生育させ、(雨水が当たらないので)水分を切らした状態で栽培するので、柔らかくて甘いにんじんがつくれます。」
露地栽培より3~4倍程労力がかかる一方、きれいな形と美味しさを兼ね備えたにんじんをつくる上ではトンネル栽培は欠かせません。トンネルをかける前の肥培管理と土づくり、トンネルをかけた後の温度および水分調整などについていかにきちんとした管理ができているか、にんじんに対してストレスを与えずに栽培できるかが重要な鍵となるようです。
ー栽倍される上で工夫していることや苦労されていることろは何ですか?
「ほ場のパターンに応じて栽培方法を変えています。栽培しながらそれぞれのほ場の特性を捉えることで、この土地ではいつ頃からの播種が適正か、どの品種が適しているか、土作りに使う有機資材はどれが良いかなどについて検討しています。高品質・高収量なにんじんを生産することは勿論、食べてもらった時に消費者の方に「美味しい!」と思ってもらえるよう、栽培の“レベルアップ”を毎年図っています!」
他にも「洋人参部会」の生産者全体で定期的に他の生産者と栽培における成功例や失敗例の情報共有を行うなどより“美味しい”にんじん生産を実現させるための工夫は多岐に渡ります。
ー最後に、生産者ならではの県産「春にんじん」をより美味しく食べる調理方法について教えていただきました!
「イチオシなのは、絞っただけのにんじんジュースを楽しんでほしいです。砂糖やハチミツ、レモンなどはお好みでどうぞ。にんじんサラダやにんじんステーキ(にんじんを輪切りにしたものを焼き肉のタレで食べる)もおすすめです。にんじんは生か、少し茹でるなどの直ににんじんを味わえる方法で食べるのが1番です!」
インタビューあとがき
インタビューをさせていただく中で、竹谷さんが美味しさと品質にこだわりをもってにんじんを栽培されていること、人一倍にんじんに対する愛情が深いことがみえてきました。実際に栽培している生産者の想いを知った上で食べるにんじんは、より美味しいかもしれません。ぜひみなさんも徳島県産「春にんじん」を使ったレシピにトライしてみてください!
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