香酸柑橘搾汁施設では、搾汁残渣の処理が課題となっています。そこで、今年度からすだち等の搾汁残渣の効率的な処理方法を検討するため、県関係者やJA搾汁施設担当者による「すだち果皮等活用研究会」の活動を開始しました。
活動の一環として、ゆず果皮を原料とした精油を行う、高知県の「土佐山ファクトリー協同組合」と「辻製油株式会社」を見学しました。
製造される「ゆずオイル」は、天然香料として化粧品や食品など幅広い用途があります。また、ゆず以外の香酸柑橘でも精油が可能であり、すだち果皮等活用の参考となりました。
「土佐山ファクトリー協同組合」の概要
平成28年に土佐山柚子生産組合とJA土佐市、旭フレッシュ(株)によって設立。
精油は「マイクロ波抽出法」で行い、精油残渣は家畜飼料等へ活用している。
「辻製油株式会社」の概要
平成23年に辻製油高知工場として稼働。精油は「溶剤抽出法」と「水蒸気蒸留法」で行う。
精油技術の解説
マイクロ波抽出法 | ゆず果皮をタンク内に投入し減圧状態を保ちマイクロ波(電子レンジと同じ原理)で低温加熱し有用成分を含む水蒸気を冷却してゆず精油と芳香蒸留水を得る。残渣は乾燥したパウダー状。 |
溶剤抽出法 | 原料の香気成分を溶剤で抽出し溶剤蒸留後に成分を回収。オイルは色素を含む。製品はフレーバーや香料メーカーへ出荷。 |
水蒸気蒸留法 | 水蒸気で過熱し有用成分を含む水蒸気からゆず精油を分離・回収。オイルは無色透明。製品は化粧品メーカー等へ出荷。 |
説明資料は保存しています。詳しい情報が知りたい方はお問い合わせ下さい。
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